2022年3月27日(日)『第4回 まもりんぐ料理教室 ~はじめてみよう!カーボカウント~ 』(テーマ:見えない糖質「調味料」との上手なつき合い方)がオンラインで開催されました。 50名を超える1型糖尿病の小・中学生やご家族、カーボカウントを学びたい患者さんに参加いただきました。 その際のプログラムを一部公開いたします。
料理レッスン担当
ABCクッキングスタジオ講師 澤田先生
レッスンメニュー
子どもと楽しむデコいなりの作り方
カーボカウントに関するご質問(質問をクリックすると回答が出ます)
市原先生:調味料の糖質も計量が必要ですが、一般的な主食、主菜、副菜などのあるバランスの良い食事の場合、主菜・副菜など調味料を含んだおかず全体の糖質量は「平均20g」と言われているので、20gで計算すればいいと思います。※主食だけの食事の場合は該当しませんのでご注意ください。
市原先生:肥満気味の方は甘いものは控えた方が良いです。体重が多いとインスリンの効きが悪くなるので、インスリン量が増えることでさらに太りやすくなるという悪循環に陥るからです。肥満気味の方でなければ、糖質量に見合ったインスリンを打てば問題ないので、控えなくても大丈夫です。
市原先生:生理の前の約2週間の高温期は、黄体ホルモンの影響でインスリンの効きが悪くなり、生理がきてからの2週間はインスリンの効きが良くなるので、時期に合わせてインスリン量の調節が必要です。私の場合は、カーボ比を変えるのではなく、ベースの基礎インスリン(注射やポンプなど)の量を時期に合わせて調節しています。
市原先生:はい、正解です。パンやごはん単体で食べるより、脂肪分やたんぱく質を一緒に食べる方が食後の血糖値の上昇が緩やかになることがわかっています。牛乳よりも豆乳の方が、より血糖値の上がりが緩やかになりますので色々工夫してみてください。
市原先生:血糖値の上昇を緩やかにする意味では砂糖は使わない方が良いと言えますが、好みなど個人差があるので、砂糖を使う場合はカーボ量を見積もって3食とも砂糖を、(カーボ量の見積もりが面倒で)甘味料を使うのであれば、3食とも甘味料を使うなどどちらかに統一した方が計算がしやすいので良いと思います。
市原先生:主菜・副菜など調味料を含んだおかず全体の糖質量は「平均20g」と言われているので、ドレッシングもここに含めてしまって良いと思います。
市原先生:こちらは違うと思います。甘味料でインスリンの分泌を誘発して、低血糖になるということは一切ありません。(なるとすれば、内服薬の影響や、インスリンの過分泌による後々の低血糖かと思います)
市原先生:低血糖対策として一時的に基礎レートを0U/hにすることは効果的だと思います。すい臓への影響はありません。しかし、体に長時間インスリンが注入されないことによる高血糖やケトアシドーシスが心配です。0単位にする時間は2時間程度にしておくか、最低限のレート(例えば0.025U/hなど)で一定量注入しておく方がいいでしょう。運動量の多い日は予め基礎レートを下げて、運動後の低血糖に備えておく方法もありますので、主治医の先生と相談してみてください。
料理に関するご質問
ABC:今日はかつおぶしと昆布の合わせだしを使っていますが、かつおぶしだけ、昆布だけ、混合だしなどお好みのものでかまいません。顆粒だしを使っても良いですが、その場合は食塩無添加のものを使いましょう。食塩が含まれる顆粒だしを使う場合はしょうゆを小さじ1/3ほど減らすと同じ塩分量になります。
ABC:紅しょうがは8人分に対して大さじ2(20g)、ごまは大さじ1を目安に加えてください。酢飯にまぜても糖質はほとんど変わりません。
紅しょうがは水けをきってから加えましょう。
強火でしっかりとフライパンを温めた後、中火にして卵を入れると上手に焼くことができます。