1年半ほど前のことです。あるとき、体はいたって元気なのに、急激に体重が減り始めました。自覚症状は喉が渇くくらいしか感じず、ゴルフも楽しめるほどだったのですが、半年もしないうちに体重が10キロも軽くなったんです。気になってかかりつけ医で検査してもらったらHbA1cが基準値よりはるかに高いことが分かり、大きな病院を紹介され、そこで1型糖尿病であると診断されました。検査と教育、インスリンの投与手技や量の調整などのため、10日ほど入院となりました。
現在1日4回自分でお腹にインスリン注射を行っていますが、注射の針は細く短いので、あまり痛み感じる事もなく、それほど気にならないレベルだと感じております。会社員である私にとって苦労するのは外で食事をするときです。衛生面を考えるとトイレでは打ちたくないですので、なるべく他の人から見えないように打つようにしています。テーブルの下や、部屋の隅などで注射をすることが多いのですが、自然と人の目に触れにくい場所を探すようになりました。
職場では同僚に病気のことを話しているので問題はないのですが、一番困ったのは飛行機の中です。機内食が出てくると席を立つことはできません。極力窓側の席を確保し、体を壁側に傾けて注射するようにしています。
また、宴会やコース料理など時間のかかる食事のときも気を遣います。いつ、何が出てくるか分からないので、インスリンの量とタイミングには苦労します。一見して材料の見極めが難しい料理は糖質の計算ができないので、料理を見て糖質のありそうなものを少なめに食べるようにしていますが、どうしても高血糖気味にならざるを得ないですね。
食事や運動の影響で思いがけず血糖が上がったり下がったりしていることがあるので、今は1日に10回ほどグルコース値を確かめながら調整します。例えば私は昼食と夕食の間隔が長いので、夕方に間食をして低血糖にならないように工夫しています。
今は外食の注射のストレスから、昼食時は外食ではなくコンビニなどで買って済ますことが多いので、何も気にせず外食できるようになるといいですね。同僚との宴会も思いっきり楽しめるでしょうし、飛行機の中でも、もっと気楽に過ごしてみたいと思います。